褥瘡(床ずれ)とは
圧迫を受けた部位に紅斑、浮腫、硬結が生じ、やがて皮膚潰瘍になる。水泡形成を経て皮膚潰瘍になることもある。潰瘍の深さは様々であり、骨まで達する場合、関節内、直腸、膣に及ぶ事もある。病巣は見かけよりはるかに広い場合が多い。
褥瘡(床ずれ)の原因
持続的圧迫による皮膚と皮下組織の壊死。自力で体位変換ができない患者(寝たきり、脳卒中、脊髄損傷患者など)に多い。骨が外から触れやすい部位に好発する。
*後頭部、肩甲骨部、両肘、臀部(仙骨部)、両踵部。
日常の注意点
減圧マットレスを導入
適度な体位変換(大体、2時間おき)、円座、減圧マットレス、褥瘡予防のマットレスの早期導入が望ましい。褥瘡患者はサルコペニア、フレイルの低下と密接に関係するため、機能改善を目的としたリハビリも推奨される。
*サルコペニアの原因:原発性・・・加齢。二次性・・・
(1)活動によるサルコペニア・・・寝たきり、廃用性萎縮、無重力。
(2)栄養によるサルコペニア・・・飢餓、エネルギー接種不足。
(3)疾患によるサルコペニア・・・侵襲:急性疾患:炎症(手術、外傷、急性感染症)、悪液質:慢性疾患炎症・・・がん、慢性心不全、呼吸不全、腎不全、肝不全、膠原病、慢性感染症など。原疾患・・・筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発生筋炎、甲状腺機能亢進症など。
*フレイル・・・
(1)体重減少
(2)主観的疲労感
(3)日常生活活動量の低下
(4)身体能力(歩行速度)の低下
(5)筋力(握力)の低下。
(1)~(5)のうち3項目以上が該当すれば「フレイル」。1~2項目該当で「前フレイル」。